複雑なリズムの演奏
普通人は音楽を聴くとき意識するのはひとつのパートだと思います。歌をきくときはその歌手の歌声に耳を傾け、その声色なり歌詞なりを重点的に追っていると思います。歌のない曲、たとえば映画を見ているときもバックで流れている音楽でまず耳に聞こえてくるのはメロディだと思います。その理由のひとつとして音色の違いが考えられます。ようするに目立つ音ということです。人間の声は言うまでもありません。
理由は分かりませんが初期のファミコン音楽は音色がみな似ています。そしてそのことが2つないし3つからなる音楽がまるでひとつの楽器で奏でているような印象を与え複雑なリズムをつくっているものが数多くあります。
ファミっ子にスペランカーあるいはドラゴンクエストの曲ってどういうのだっけ?と質問したら、おそらく前者は例のメインテーマか死亡時のテーマ、後者は各自によりさまざまな場面のテーマがいくつも飛び出てくるでしょう。
では続けて「ディグダグのゲームスタートは?」と尋ねたら口をつぐんでしまうかもしれません。単に印象が薄くて覚えていない、という場合はそれまでですが、頭にはその音楽が鳴っているにもかかわらず、正確に口に出して言えないということになると注目に値します。
その理由に「複雑なリズムの音楽」というのが考えられます。
●sample06.mp3
ここからは余談になりますが、このわずか2小節の譜面が手に入りましたので、近所のピアノ教室で先生をしている人に弾いてもらおうとしました。ピアノの先生などという人種はたいてい幼い頃から訓練を受けた人がほとんどで、多くの人たちは音楽専門の高校大学を卒業したいわば音楽のプロです。
ピアノニストの場合は、譜面を見ると同時に手がその曲を弾いているという神業を身につけた人で、もっとすごいのになると、ある曲を一回聴いただけでそれを再現してしまう超人もいます。
さておそるおそる二小節の紙切れを渡したのですが、結論から言えば弾いてくれませんでした。
弾けないのか、馬鹿馬鹿しいと思ったのかは不明ですが、これが立派に独立した曲であるとは思わなかったようです。
お次はバルーンファイトです。風船を割られた敵が地上に落下していくときに流れる音楽です。わずか2つのコード進行でのリズム遊びが聴かれます。
●sample07.mp3
他にこんなのもありました。
●sample08.mp3
あくまでも「無茶」というほどテンポが速くないのが重要です。
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サンプル曲が少ないのはさておき、このような分類が一体何の役に立つかは私自身よく分かりません。そしてこれらの複雑なリズムを身につけるのは正直容易なことではありません。しかしドラクエを、スペランカーをクリアしたファミっ子ならば「リズムの獲得」へ向けての厳しい自己制御による反復練習、それを可能にする忍耐力。そしてその先にあるものは何かということを知っていると思うのです。
一度身につけたリズムは自ら忘れようとも決して消えることはありません。
<おまけ>
●sample09.mp3
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●ファミコンミュージック理論●
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